2016年8月22日月曜日

プロジェクトマネジメント義務・序論(前編)

契約(といいますか、もう少し単純な‘感覚’としては、「受けた仕事」「依頼された仕事」くらいでしょうか。)の「履行」について、それが一方当事者にとってなかなか思い通りにならない場合、どうしてもその理由を相手方にしたい、というのは、一般的によくある発想です。
(その方が楽ですし...)


IT関連業務についても同様で、
受注者(開発者、ベンダー)側としては、
 ・ なかなか要件定義ができない
 ・ 仕様が決まらない
 ・ 実装に入っても仕様が変わる
 ・ システムができるまで仕様が決まらない
 ・ いつまでも開発業務が終わらない
 ・ で、タダ働きかっ!

ということがあった場合、「通常の」の発想としては、
 受注者(ユーザー)がちゃんと決めてくれないからだ

というものだと思います。

結果として、
 開発の進捗や納期、リリースが遅れる

というのも、発注者側の責任という発想になります。

一方、発注者側としては、
 開発、納期・リリースが遅れたのは受注側の責任

と考えるのが一般的です。

ここには、何の生産性もない感情的な対立があるだけです。


さて、開発やリリースが遅れたような場合に、受注者側が、
 発注者側がちゃんと決めてくれなかったため

と主張して認めてもらえるか、というと、そう簡単でありません。
(誰に認めてもらうかというと、例えば裁判になった場合の裁判官です。)


ところで、
あるスポーツについて全くの素人の人に、そのスポーツのチームに入ってもらって一緒に試合もやろう、というような場合を考えてみます。

最初は、興味を持ってもらうために、キャッチボールとか、ボールを蹴ってみるとか、そういったところから始めます。

しかし、一緒に試合に出てもらおうと思ったら、試合のルールなども当然知ってもらう必要があります。

一緒のチームであれ、敵方のチームであれそれは同じことで、そういったルールを知らなければ同じフィールドには立てません。


あるいは、チームの中での取決めのようなものもあるかもしれません。
それを守らなければ、チームとしてのまとまりができなかったり、チームとしての攻守ができなかったりすることになります。


監督やコーチといった、チームをまとめていく人が、そういったことを説明し、教えていく必要がある、ということは誰にも分かることではないでしょうか。

まして、まったくの素人にそういったことを教えずに試合に出してしまう、というのは、チームのマネジメントとしてもおかしな話で、誰がこんな奴を試合に出したんだ、と言われ、大問題にもなります。


皆さんがファンの一人として見ていたとしても、同じように思いませんか?
「なんであんな奴 試合に出してんだよ! 何考えてんだよ、あの監督!?」


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