契約(といいますか、もう少し単純な‘感覚’としては、「受けた仕事」「依頼された仕事」くらいでしょうか。)の「履行」について、それが一方当事者にとってなかなか思い通りにならない場合、どうしてもその理由を相手方にしたい、というのは、一般的によくある発想です。
(その方が楽ですし...)
IT関連業務についても同様で、
受注者(開発者、ベンダー)側としては、
・ なかなか要件定義ができない
・ 仕様が決まらない
・ 実装に入っても仕様が変わる
・ システムができるまで仕様が決まらない
・ いつまでも開発業務が終わらない
・ で、タダ働きかっ!
ということがあった場合、「通常の」の発想としては、
受注者(ユーザー)がちゃんと決めてくれないからだ
というものだと思います。
結果として、
開発の進捗や納期、リリースが遅れる
というのも、発注者側の責任という発想になります。
一方、発注者側としては、
開発、納期・リリースが遅れたのは受注側の責任
と考えるのが一般的です。
ここには、何の生産性もない感情的な対立があるだけです。
さて、開発やリリースが遅れたような場合に、受注者側が、
発注者側がちゃんと決めてくれなかったため
と主張して認めてもらえるか、というと、そう簡単でありません。
(誰に認めてもらうかというと、例えば裁判になった場合の裁判官です。)
ところで、
あるスポーツについて全くの素人の人に、そのスポーツのチームに入ってもらって一緒に試合もやろう、というような場合を考えてみます。
最初は、興味を持ってもらうために、キャッチボールとか、ボールを蹴ってみるとか、そういったところから始めます。
しかし、一緒に試合に出てもらおうと思ったら、試合のルールなども当然知ってもらう必要があります。
一緒のチームであれ、敵方のチームであれそれは同じことで、そういったルールを知らなければ同じフィールドには立てません。
あるいは、チームの中での取決めのようなものもあるかもしれません。
それを守らなければ、チームとしてのまとまりができなかったり、チームとしての攻守ができなかったりすることになります。
監督やコーチといった、チームをまとめていく人が、そういったことを説明し、教えていく必要がある、ということは誰にも分かることではないでしょうか。
まして、まったくの素人にそういったことを教えずに試合に出してしまう、というのは、チームのマネジメントとしてもおかしな話で、誰がこんな奴を試合に出したんだ、と言われ、大問題にもなります。
皆さんがファンの一人として見ていたとしても、同じように思いませんか?
「なんであんな奴 試合に出してんだよ! 何考えてんだよ、あの監督!?」
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