2016年5月30日月曜日

議事録は契約書の代わりになるか?(後編)

「議事録は契約書の代わりになるか?」ということについては、
 ・ 議事録の内容が、合意内容を明確にしているか
 ・ 権限を有する者が合意しているか
・ 基本契約書との関係
という3つの点がポイントになると考えられます。

前2つについては「前編」に書きました。


「基本契約書との関係についてですが、IT契約の特徴として、ほとんどの場合が最初の段階(基本契約書を作成する段階)で作成する内容(成果物 = 契約事項)が決まっていません。

2016年5月23日月曜日

議事録は契約書の代わりになるか?(前編)

「契約書を作成してください」という話をしていると、
交渉(‘契約に向けた’話し合い)や、契約成立後のプロジェクト・ミーティング等での「合意」について、

議事録が契約書の代わりになるか
という相談を受けます。

特に、最初の基本契約で決まっていなかったことが、ミーティング等で決定した場合に、いちいち「個別契約書」を作成するのがめんどくさい、ということがあるように思います。

これについては、次の3つの点が重要になると思われます。

2016年5月10日火曜日

契約の成立前の開発を着手してトラブルに...~ 契約の成立とは?(後編)

前編では、
 IT関連業務に関する「意思の合致」が不明確になりがちである
ということを書きました。

それに加え、別の事情もあるように思います。

「契約が成立する前に開発に着手したケース」では、開発側(受託者側)が、何のきっかけもなく開発に着手するケースがほとんどないと思います。

契約の成立前の開発を着手してトラブルに...~ 契約の成立とは?(前編)

IT関連業務における契約トラブルについて、
 契約が成立する前に開発に着手したケース
があります。

開発に着手した後に、
契約が成立していたか否か
という点で争いが生じ、委託料の請求や支払い拒否といった問題に発展することが多いのです。

このような場合にも、契約書を作成していない場合がほとんどなのですが、そもそも、契約はいつ成立するのでしょうか?

2016年5月2日月曜日

IT契約のトラブルの始まりはココ! ~ 営業担当と、開発実務と、法務の関係(前編)

ビジネスの契約をする際には、
 業務の流れ
を反映させる必要があると考えています。

自分の仕事の進め方とかけ離れた契約をしても、実際の場面では何の役にも立たず、単に契約(契約書)に振り回されるだけ、ということになります。


業務の流れ、とは、IT関連業務の場合、
 開発業務の進め方
という部分が重要になるのですが、もう一つ、別の場面で意識してほしい‘業務の流れ’があります。

IT契約のトラブルの始まりはココ! ~ 営業担当と、開発実務と、法務の関係(後編)

前編

営業担当が仕事を受注する際、
 発注(しようとしていている)の相手方が出している要望の内容
をしっかり聞いて、開発担当に伝えることは重要です。

しかし、さらに重要なのは、
営業担当がどのような話をしてその要望が出てきたか、
そして、
その要望に対して営業担当は何を話したか
ということです。