2017年1月16日月曜日

請負契約と準委任契約の基本 (後編)

IT関連業務の契約については、「請負契約」と「準委任契約」の2つの契約類型が重要となります。

この2つの契約の違いを簡単に言えば、
 請負契約は、結果が重要
 準委任契約は、プロセスが重要

ということになります。



違う言い方をすると、
 請負契約は、プロセスは重要ではない
 準委任契約は、結果は重要ではない

ということになります。


請負契約は、仕事さえ完成させれば、その経緯(プロセス)は問題にはされません。

一方、準委任契約は、仕事の完成は問題になりません。
委託された事務だけを行っていればいい、ということになります。


IT関連業務における契約では、請負契約と準委任契約が入り混じるような内容になることが特徴的です。


ある見解では、
IT契約は、請負契約と準委任契約が混在した非典型契約(無名契約)である、

としています。


実務的には、
請負契約や準委任契約という文言にとらわれず、契約内容をしっかり検討する必要があります。


契約をする際に、
請負契約(請負に係る条項)では、
 何をもって「仕事の完成」とするか

準委任契約(委任に係る条項)では、
 何をしてもらうのか

ということを明確にすることが重要です。

これらは、結局、
「業務の内容」、つまり「債務の内容」を明確にすること

にほかなりません。


業務内容とそれに対する報酬は密接に関連していますので、 
これらのことを明確にしておくことが後々のトラブルを防ぐことになります。



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